ゼーミッシュ・ヴァリエーション
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ゼーミッシュ・ヴァリエーション (Sämisch Variation) は、チェスのオープニングの1つで、キングズ・インディアン・ディフェンス (1.d4 Nf6 2.c4 g6 3.Nc3 Bg7) の一変化である。1.d4 Nf6 2.c4 g6 3.Nc3 Bg7 4.e4 d6 5.f3で出来た形がゼーミッシュ・ヴァリエーションの基本形である[1][2]。
白はクイーン側にキャスリングをし、キング側から黒を攻撃するオープニングである[3]。
バーン・システム
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5.… a6 6.Be3 c6[4]
アメリカ合衆国のチェスプレーヤーであるロバート・バーンに由来した名前を持つオープニングである[5]。黒の6手目で出来た型がバーン・システムの基本形である[5]。黒の5手目と6手目は手順前後することがある[6]。
バーン・システムでの白の7手目は7.Qd2、7.Nge2、7.Bd3、7.c5、7.a4と指す手もある[5]。7.Qd2は1962年にヴァルナで開催された第15回チェス・オリンピアードではボリス・スパスキー対ラリー・エヴァンズ戦及びウラスティミル・ホルト対バーン戦でともに白によって指された手で[5]、黒が7.… b5と指した後スパスキー対エヴァンズ戦では白のスパスキーが8.0-0-0と指し[7]、ホルト対バーン戦では白のホルトが8.Bd3と指した[7]。なお7.Qd2 b5に対して8.cbと指すと8.… abと指され黒がaファイルからの攻撃をすることが可能になるため白はクイーン側へのキャスリングが出来なくなる[8]。
その他の変化
[編集]5.… 0-0 6.Be3 e5 7.d5 c5 8.g4 Ne8 9.h4 f5 10.gf gf 11.ef Bxf5 12.Bd3 e4 13.fe Bc8[9]
黒の5手目で5.… a6と指すとバーン・システムになる[3]。5.… c6と指しても手順前後でバーン・システムになる。5.… 0-0、5.… a6、5.… c6以外の黒の5手目としては5.… e5がある[3]。
黒の6手目では他に6.… Nc6や6.… c5と指す手がある。
白の7手目では他に7.Nge2と指す手がある[10]。7.Bd3?と指すと7.… Ng4!と指され黒が指しやすい局面となる[10]。
黒の7手目では他に7.… Nh5や7.… c6と指す手がある[10]。7.… Nh5と指すと8.Qd2 f5 9.0-0-0 Nd7 10.Bd3 Nc5 11.Bc2と進行する[10]。この手順中8.Qd2のところを8.g4と指すと黒に8.… Nf4と指される[10]。一方7.… c6と指すと8.Qd2 cd 9.cd a6と進行し黒はクイーン側からの攻撃を狙うことになる[10]。
参考文献
[編集]- 有田謙二 著 『チェス・マスター・ブックス 1 定跡と戦い方』 河出書房新社、1980年1月25日初版発行、2010年9月30日新装版初版発行、ISBN 978-4-309-73141-4[11]
- 有田謙二 著 『チェス・マスター・ブックス 5 やさしい実戦集』 河出書房新社、1976年6月15日初版発行