ローマ・ラ・サピエンツァ大学
Sapienza – Università di Roma | |
ラテン語: Studium Urbis | |
モットー | Il futuro è passato qui (イタリア語) |
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モットー (英語) | The future is past here |
種別 | 国公立大学 |
設立年 | 1303年 |
学長 | Antonella Polimeni |
職員数 | 8,000 |
学生総数 | 118,655 |
所在地 |
イタリア ラツィオ州ローマ県ローマ |
スクールカラー | 弁柄と金色 |
公式サイト |
www |
ローマ・サピエンツァ大学(Sapienza – Università di Roma)は、イタリア共和国の国公立大学で、首都ローマに位置する。イタリアのみならず欧州でも屈指の歴史を持ち、その起源は中世時代の1303年にまで遡る事ができる。現在の学生数は11万8655名に達し[1]、21の学部を持つ西ヨーロッパで最大規模の大学である。
簡潔に「ローマ大学」と呼ばれる場合もあるが、ローマ市内には第二次世界大戦後に設立された二つの国公立大学(ローマ・トル・ヴェルガータ大学、ローマ・トレ大学)が存在する為、「ローマ大学のサピエンツァ校(サピエンツァは英語のwisdomと同義)」を意味するローマ・ラ・サピエンツァの別名で呼称されている。また三校を纏めてローマ第一大学(サピエンツァ)、ローマ第二大学(トル・ヴェルガータ)、ローマ第三大学(トレ)と呼ぶ場合もある。
歴史
[編集]1303年4月20日、ローマ教皇ボニファティウス8世は、聖職者養成の為の教育機関の設立を宣言する教皇勅書「イン・スプレマ・プラエミネンティア・ディグニタティス」(In supremae praeminentia dignitatis)を発した。勅書に基いて同年中に「Studium Urbis」と名付けられた神学校がローマ市内に設立され、後にこの神学校がローマ・ラ・サピエンツァ大学の前身となった。1431年、エウゲニウス4世によってパラッツォ・サピエンツァに再建された。
1870年、イタリア王国が教皇領を廃止してフィレンツェからローマに遷都すると、教皇庁管轄の大学からイタリアの国公立大学へと移管された。1935年、ベニート・ムッソリーニ政権のファシスト体制下に現在のキャンパスに移された。これまでにノーベル賞受賞者を含め、数多くの著名人を輩出している。
評価
[編集]2023年QS世界大学ランキングにおいて、世界第134位。欧州大学部門で第4位。歴史、哲学、文学は世界第41位(東京大学は世界第42位で近い)。とりわけ古代史学では世界第1位、考古学は世界第11位、古代史研究分野において世界屈指の大学である。美術史学は世界第17位。物理学・天文学は世界第35位。法学・政治学は世界第43位。2020年のCWTS Leiden Rankingでは、世界第81位だった。2023年のTHE世界大学ランキングでは、世界第181位だった。歴史、哲学、文学は、ジョンズ・ホプキンス大学ら(世界第41位)と同列で、世界第43位。2020年の世界大学学術ランキングでは、世界第151~200位だった。2021年のUSニューズ&ワールド・レポートのランキングでは、世界第114位だった。現在、3代にわたってイタリア共和国首相を輩出しており、イタリアの政財界の支配階層に同大学の卒業生が非常に多い。
所属組織
[編集]著名な関係者
[編集]出身者
[編集]- チェーザレ・ボルジア(貴族、枢機卿)
- エミリオ・セグレ(物理学者、ノーベル物理学賞受賞)
- ニコラ・カビボ(物理学者、CKM行列を発見)
- ヴィト・ヴォルテラ(数学者、ロトカ=ヴォルテラの方程式を発見)
- セルジョ・マッタレッラ(イタリア共和国12代大統領)
- パオロ・ジェンティローニ(イタリア共和国64代首相)
- ジュゼッペ・コンテ(イタリア共和国65代・66代首相)
- マリオ・ドラギ(経済学者、欧州中央銀行総裁、イタリア共和国67代首相)
- アントニオ・タイヤーニ(欧州議会議長)
- フェデリカ・モゲリーニ(イタリア共和国外務大臣、EU外務・安全保障政策上級代表)
- マリア・モンテッソーリ(教育学者、モンテッソーリ教育の発案者)
- ジョルジョ・アガンベン(哲学者、大学教授)
- ガヴィーノ・レッダ(言語学者)
- カルロ・アイモニーノ(建築学者)
- ベルナルド・ベルトルッチ(映画監督、アカデミー監督賞受賞)
- カルロ・ヴェルドーネ(映画監督)
- スコット・オデール(児童文学家、『青いイルカの島』作者)
- ガブリエーレ・ダンヌンツィオ(政治家、カルナーロ=イタリア執政府元首)
- ジャンフランコ・フィーニ(政治家、イタリア共和国副首相)
- フランコ・フラッティーニ(政治家、欧州委員会副委員長)
- アブディラシッド・アリー・シェルマルケ(政治家、ソマリア連邦大統領)
- ルカ・ディ・モンテゼーモロ(実業家、フェラーリ会長)
- マルコ・マティアッチ(実業家、スクーデリア・フェラーリ元代表)
- バッド・スペンサー(俳優)
- ジュリエッタ・マシーナ(女優)
- ベリッシモ・フランチェスコ(料理研究家、タレント)
- ラウラ・今井・メッシーナ(作家)
- 市川純(女優)
教員・研究者
[編集]- ダニエル・ボベット(化学者、ノーベル生理学・医学賞受賞)
- エンリコ・フェルミ(物理学者、ノーベル物理学賞受賞)
- ラガッツィ・ディ・ヴィア・パニスペルナ(フェルミの研究チーム)
専攻
[編集]脚注
[編集]- ^ “Anagrafe Nazionale Studenti”. 2012年12月12日閲覧。
関連項目
[編集]- ウンベルト1世総合病院
- ミネルウァ- 校内の中心に像が建てられている。