コンテンツにスキップ

アン・ヴォーグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アンボーグから転送)
アン・ヴォーグ
En Vogue
アン・ヴォーグ(2018年)、左からテリー・エリス、ローナ・ベネット、シンディ・ヘロン
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州オークランド
ジャンル R&Bソウルファンクニュージャックスウィングポップスヒップホップダンス
活動期間 1989年 -
レーベル アトランティックEast West、Discretion、33rd Street、Pyramid、Entertainment One Music
共同作業者 フォスター&マッケルロイ
公式サイト www.envoguemusic.com
メンバー シンディ・ヘロン
テリー・エリス
ローナ・ベネット
旧メンバー ドーン・ロビンソン
マキシーン・ジョーンズ
アマンダ・コール
ダイアナ・ロスアレサ・フランクリン
アン・ヴォーグ(2009年)

アン・ヴォーグEn Vogue)は、アメリカ合衆国R&B/ポップスの女性ボーカル・グループ。1989年にカリフォルニア州オークランドにて結成。

概要

[編集]

メンバーはプロデューサー・チーム「フォスター&マッケルロイ」(Foster & McElroy)によるオーディションにて集められた[1]。優れた歌唱力と洗練されたルックスは高く評価され、1990年のデビュー以降、「フリー・ユア・マインド」(Free Your Mind)をはじめとする数々のシングルがグラミー賞にノミネートされている。

「1990年代のスプリームス」というコンセプトで当初シンディー・マキシーン・ドーンの3人がオーディションにより選ばれたが、後日テリーの声を気に入ったフォスター&マッケルロイにより4人組としてデビューすることに決定する[2]

結成直後はグループ名を「4U (フォーユー)」としていたが、この名前が既に他グループによって登録されていたことからアン・ヴォーグとなった[3]。グループ名はファッション雑誌『VOGUE』からつけられた。洗練されたサウンドとルックスを意味している。

アン・ヴォーグは、曲によってリードボーカルが変わる。これは、メンバー全員がリードをとれるほどの高い歌唱力を持っているからである。

1990年代を代表するガールズ・グループとして、後に出るTLCSWVJadeXscapeデスティニーズ・チャイルドに大きな影響を与えた。[要出典]

グループ分裂

[編集]

2009年、12年振りにオリジナル・メンバーで再結成を果たし、国内や海外でのライブやテレビ出演をこなしつつニュー・アルバムの制作を予定していた。

2010年、シンディ、テリー、マキシーンはRUFFTOWN ENTERTAINMENTとマネージメント契約を結ぶが、ドーンは契約内容が満足のいくものではないことを理由にこれを拒否。ツアーには同行するもののレコーディングには参加しない意向を示す[4]。ドーン以外の3人が参加した新曲「I'll Cry Later」はラジオ局で流されたものの、正式にCDリリースされることはなかった。

2011年12月、ドーンがグループから脱退を発表。翌年にはマキシーンが脱退を表明し、オリジナル・メンバーの復活は3年と非常に短い結果となった。

ドーンとマキシーンは脱退後に、マネージメントや金銭面における不満についてシンディとテリーを非難し、改めてグループの分裂が浮き彫りとなった。

2012年10月、ドーンとマキシーンが新たにグループ名を「Heirs to the Throne」とする旨を発表[5]。グループ名には「王者の後継者」という意味があり、真のDiva(歌姫)が自分たちであることを主張した。このデュオとは別にマキシーンは友人3人を加え、アン・ヴォーグというグループ名で活動を始めるが、ファンが混乱を起こすという理由でシンディ・テリーによりグループ名使用差し止めの訴訟を起こされる。裁判の結果、アン・ヴォーグの使用権はシンディとテリーにあると判決が下った。ドーンとマキシーンによる新グループも結果的に失敗に終わる。

近況

[編集]
  • 2019年、かつて所属したレコード会社の重役、Sylvia Rhoneを称える授賞式にマキシーン・ドーンが一夜限りの復帰。ローナを含めた初めての5人でのパフォーマンスを披露した。

メンバー

[編集]

現メンバー

[編集]
  • シンディ・ヘロンCindy Herron1965年9月25日 - )
    在籍:1989年-現在
    コーラスはソプラノ担当。1993年に元メジャーリーガーで、日本の横浜ベイスターズでも活躍したグレン・ブラッグスと結婚。
    4人の子供の母親である。女優としても活躍し代表作は2パックオマー・エップスと共演した『ジュース』がある。
  • テリー・エリスTerry Ellis1966年9月5日 - )
    在籍:1989年-現在
    コーラスはコントラルト担当。1995年にソロ・アルバム『サザン・ギャル』を発表。シングルカットされた「Where Ever You Are」は彼女のソロ代表曲である。
  • ローナ・ベネットRhona Bennett1976年5月10日 - )
    在籍:2003年-2008年、2012年‐現在。
    コーラスはアルト担当。ディズニーチャンネル出身者。
    ソロ歌手としてロドニー・ジャーキンスのプロデュースの元で活動していたが、アマンダに代わり2003年に加入。
    2008年にドーンが復帰するまでの5年間メンバーとして活動した。
    2012年6月。ローナは脱退したドーンに代わり、En Vogueのメンバーとして復帰する旨を発表。2003年から2023年現在もEn Vogueの中心メンバーとして約20年間在籍中

旧メンバー

[編集]
  • マキシーン・ジョーンズMaxine Jones1965年1月16日 - )
    在籍:1989年-2001年、2004年‐2012年、2019年
    コーラスはアルト担当。愛称はマックス。幼い娘との時間を大切にしたいという理由から2002年-2003年の間、一時的にグループを脱退している。2012年7月再度脱退。
  • ドーン・ロビンソンDawn Robinson1968年11月28日 - )
    在籍:1989年-1997年、2005年、2008年-2011年、2019年
    コーラスはソプラノ担当。1997年に脱退後はルーシー・パール (Lucy Pearl)のボーカルとして参加。ルーシー・パール脱退後、ソロ・アルバムを発表。
    2005年のBETアワードでは9年振りに一夜限りのアン・ヴォーグ再結成。ソルト・ン・ペパと「Whatta Man」で共演。
    さらにスティーヴィー・ワンダーのシングル「So What the Fuss」にもアン・ヴォーグとして参加し4人での活動が本格化するかと思われたが、結局、ソロ活動に戻る。
    アン・ヴォーグ結成20周年を迎える2008年に正式に復帰。オリジナル・メンバーによるアルバムのリリースも予定されていたが、マネージメント契約の不服を理由に2011年12月再度脱退。
  • アマンダ・コール(Amanda Cole)
    在籍:2001年-2003年。
    コーラスはアルト担当。マキシーン休養中のメンバーとして参加。現在はミュージカル歌手として活動をしている。

タイムライン

[編集]

ディスコグラフィ

[編集]

スタジオ・アルバム

[編集]

コンピレーション・アルバム

[編集]

EP

[編集]
  • 『リミックス・トゥ・シング』 - Remix To Sing (1991年)
  • 『ランナウェイ・ラヴ』 - Runaway Love (1993年)

来日

[編集]
  • 1991年6月23日、東京の日本武道館にて公演。(ガイの前座)
  • 2006年3月、東京のコットン・クラブにて公演。(テリー、マキシーン、ローナ)
  • 2007年2月、東京と大阪のビルボードライブにて公演。(シンディ、テリー、マキシーン、ローナ)
  • 2009年6月、東京と大阪のビルボードライブにて公演。結成20周年ワールドツアー。(シンディ、テリー、マキシーン、ドーン)

脚注

[編集]
  1. ^ Szabo, Julia (January 31, 1993). “Sound of Style”. The New York Times. February 24, 2018閲覧。
  2. ^ Holding On”. Vibe (October 1, 1997). February 24, 2018閲覧。
  3. ^ Capretto, Lisa (September 9, 2016). “En Vogue Are 'So Glad' They Didn't Use Their Original Name”. Huffington Post. February 24, 2018閲覧。
  4. ^ Schneider, Marc (February 13, 2015). “En Vogue Sued for Millions After Label Flip”. Billboard. March 11, 2018閲覧。
  5. ^ En Vogue Performs at B.B. Kings in NYC Parlé Mag Online. Retrieved on May 11, 2013

外部リンク

[編集]