コンテンツにスキップ

アデレード・コテージ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アデレードコテージから転送)
カレブ・ロバート・スタンレーが描いたアデレード・コテージ(1839年)

アデレード・コテージ英語: Adelaide Cottage)(旧称:アデレード・ロッジ英語: Adelaide Lodge))は、英国バークシャー州ウィンザー城の真東にあるウィンザー・ホーム・パーク英語版内に建つ邸宅であり、アデレード・ロードとクイーン・ヴィクトリア・ウォークの間に位置している。

歴史

[編集]

この邸宅はウィンザー・グレート・パークにあった建築家のジョン・ナッシュが建てたロイヤル・ロッジ英語版の邸宅の一部を、1831年に英国国王のウィリアム4世の妻であるアデレード王妃のために絵画的様式を用いて移築されたものである[1][2]。移築に際しては建築家のジェフリー・ワイアットヴィル英語版が施工の監修を行った[3]。この邸宅が建設された当初は「貞淑にして優雅」と評され、邸宅内を誰もが自由に出入りできるパブリックルームの他に女王専用の休憩室や個室、ロイヤル・ロッジで使用していた調度品や摂政時代におけるグレコ=エジプト様式の大理石で造られた暖炉の前飾りなども備えられている[4]。主要な寝室の天井には王室専用のヨット「ロイヤル・ジョージ号英語版」にあった金メッキ製のイルカやロープの装飾品が再利用されている。1975年10月からはイギリス国家遺産英語版第二級指定建築物に登録されている[1][5]

現代の住人

[編集]

1940年代には英国空軍大尉、およびジョージ国王エリザベス女王の侍従長を務めたピーター・タウンゼントが家族とともに暮らしていた[6]

2022年夏からはウェールズ公ウィリアム王太子キャサリン王太子妃と2人の子どもたちであるジョージ王子シャーロット王女、およびルイ王子の主要な住居となっている[6]

脚注

[編集]
  1. ^ a b Historic England. "Adelaide Cottage (1319270)". National Heritage List for England (英語). 2022年6月16日閲覧
  2. ^ The Royal Estate, Windsor, Non Civil Parish – 1001434”. historicengland.org.uk. Historic England. 2018年7月25日閲覧。
  3. ^ Adelaide Cottage.” (英語). www.royalcollection.org.uk. Royal Collection Trust. 2018年7月23日閲覧。
  4. ^ . image of newspaper in Royal Collection“Adelaide Lodge, Windsor published 20 Aug 1831 – RCIN 700781” (英語). The Mirror. (20 Aug 1831). https://www.royalcollection.org.uk/collection/search#/4/collection/700781/adelaide-lodge-windsor 2018年7月23日閲覧。 
  5. ^ Maudlin, Daniel (2015-07-24) (英語). The Idea of the Cottage in English Architecture, 1760 – 1860. Routledge. p. 60. ISBN 9781317643159. https://books.google.com/books?id=lTs-CgAAQBAJ&q=marble%2520Graeco-Egyptian%2520fireplace&pg=PA60 
  6. ^ a b Valentine Low (14 June 2022). “Adelaide Cottage, duke and duchess’s new home, was scene of royal scandal”. The Times. https://www.thetimes.co.uk/article/adelaide-cottage-duke-and-duchesss-new-home-was-scene-of-royal-scandal-906vgtg0v 15 June 2022閲覧。