コンテンツにスキップ

Piaキャロットへようこそ!!G.O. 〜グランド・オープン〜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ぴあ雀から転送)
Pia♥キャロットへようこそ!!G.O. 〜グランドオープン〜
ジャンル 恋愛アドベンチャーゲーム
恋愛シミュレーションゲーム
対応機種 Windows 98SE/Me/2000/XP
PlayStation 2
Windows 2000/XP/Vista(G.O.SE)
発売元 カクテル・ソフト(Win)
Piacci(PS2)
発売日 2006年2月3日(初回限定版3種)
2006年6月30日(スタンダード版)
2007年12月20日(PS2)
2008年4月25日(SE)
2009年1月22日 (PS2 BEST)
レイティング ソフ倫18禁(Win)
CERO: C(PS2)
コンテンツアイコン セクシャル、犯罪(PS2)
キャラクター名設定 なし
セーブファイル数 75(Win)
50(PS2)
セーブファイル容量 204KB(PS2)
ゲームエンジン F&C Overture
メディア DVD-ROM1枚
画面サイズ 800×600 16bit
キャラクターボイス 主人公以外
CGモード あり
音楽モード なし
回想モード Hシーン回想(Win)
なし(PS2)
メッセージスキップ 全文/既読
オートモード あり
テンプレートを表示

Pia♥キャロットへようこそ!!G.O. 〜グランドオープン〜』(PiaG.O.PiaキャロG.O.)はカクテル・ソフトから発売された18禁恋愛アドベンチャーゲーム+恋愛シミュレーションゲーム。

歴史

[編集]
Piaキャロットへようこそ!!G.O. 〜グランド・オープン〜
2006年2月3日、初回限定版発売。同梱特典が異なる3バージョンが存在する。
  • スイーツパック - OP曲のフルバージョンとED曲、「Go!Go!ウェイトレス」のYURIAバージョンを収録したマキシシングルが付属。
  • ブランチパック - ドラマCDが付属。
  • ランチボックス - F&Cのファンクラブ会員向け通販限定。
2006年6月30日、スタンダード版発売。
Pia♥キャロットへようこそ!!G.O. SUMMER FAIR
2007年12月20日、PiacciよりPlayStation 2版が発売。
2009年1月22日、廉価版発売。
Pia♥キャロットへようこそ!!G.O.SPECIAL EDITION
2008年4月25日、『SUMMER FAIR』をアダルトゲーム化した逆移植版が発売。

概要

[編集]

2001年の内部再編で3つのレーベルに分かれ、2002年にいったん活動を休止していたカクテル・ソフトが、『天空のシンフォニア』に続く復帰後のゲーム第2弾として、旧レーベルの枠を越えた新体制で開発した[1]。最初のコンセプトは「今までの『Pia♥キャロ』をぶっ壊そう」であり[1]、シリーズの新生を図った大胆な変革が試みられている。

Pia♥キャロットへようこそ!!3』より2年後の物語と設定されている。『3』の続編でありながら『4』とされない理由は、長いシリーズと印象付けて新規ユーザーを遠ざけないようにするため[1]。また、第1作から10年が経過してスタッフの多くが入れ替わっていることから、「新しい『Pia♥キャロ』がオープンする」という意味をこめてタイトルをつけたためでもある[2]。なお『Pia♥キャロットへようこそ!!4』は、改めて2009年に発売された。

ヒロイン数が10名前後だった従来作を上回るボリュームを目指して、まず20名ほどのヒロイン候補を構想し、そこから15名まで絞った。これほど人数が多いと各シナリオライターが似通った物語を執筆しかねないため、打ち合わせは2 - 3か月かけて綿密に行われた[2]

本作は「コラボレーション」をテーマとしており、初めて制服デザインをゲーム製作スタッフではなく、外部のクリエーターである漫画家イラストレーターコゲどんぼが担当した[1]。制服コンテストは当初「コンプティーク」の誌上で行われていたが、後にF&Cのホームページ上でも投票が行われた。この投票では11種類がエントリーされていたが、その全てが作中に登場する。これはどのデザインも切り捨てるのが惜しまれたためで、基本の制服をメイドタイプとし、他の候補はフェア用コスチュームという扱いにしてある[2]。そのため、シリーズ従来作のようにゲーム開始時に制服を選択する場面はない。フェア用制服は各キャラクターのイメージにあわせて振り分けられており、設定上は木ノ下留美がヒロインたちにデザイン案を見せて希望のものを選ばせたとされる[3]。なお登場する制服の中には『Pia♥キャロットへようこそ!!2』で使われた物と同名の物もあるがデザインは異なる。

この当時はかつてのような自己育成型シミュレーションが廃れていたため、システムは前作から大きく変更された[1]。スケジュール編成時にはヒロインたちのスケジュールを設定(ウェイトレス・キャッシャー・厨房・休みの4つから選択)し、主人公は毎日どの業務のサポートに入るかを選択する方式となっている。また、ヒロインにウェイトレス・キャッシャー・厨房のそれぞれの適性が設定されており、主人公のパラメータは体調を表すCP (Condition Point) のみとなっている。本作品でも「シミュレーションゲームパートで主人公の成長を表現する」というコンセプトに変わりはなく、ただそれが他のスタッフを育成して店を運営する、マネージャーとしての力量が問われる形式になっているのである[4]

従来のシリーズの主人公は、夏休みのアルバイトで女の子たちと楽しい思い出作りをする立場に過ぎなかったが、今回の主人公は当初からPiaキャロットという飲食店に就職し、プロのフロアマネージャーを目指して生きていくことになる。冒頭まず、留美から受ける面接で意識を真剣に問われ、また、序盤では先輩である北川充から仕事内容についてかなり厳しくきめ細かな研修指導を受けるシーンが続き、プレイヤー側にも相応のプレッシャーが感じられるシナリオになっている。

プロデューサーであるK杉一浪ニンテンドーDSへの移植やテレビアニメ化を含めたオールジャンル展開を目指していたが[5]、そこまで大掛かりなメディアミックスは実現しなかった。

ストーリー

[編集]

秋山純一は大学受験に失敗して途方に暮れていた。そんな中ふと訪れたファミリーレストラン「Pia♥キャロット」で若い女性店員に粋な計らいと励ましを受ける。純一はこんな素敵な店で働いてみたいと思い、受験から就職へと方向転換して面接に挑む。面接官の店長はあの時励ましてくれた若い女性、木ノ下留美だった。純一の熱意が実りマネージャー候補として就職することになった。そんな時、高校時代部活のマネージャーだった椚あやのと再会を果たし、あやのもアルバイトとして働くことになった。こうして純一は正式なマネージャーを目指して「Pia♥キャロット」での新たなスタートを切るのだった。

登場人物

[編集]

スタッフ

[編集]

ぴあきゃろG.O. TOYBOX 〜サマーフェア〜

[編集]

『Pia♥キャロットへようこそ!!G.O. 〜グランド・オープン〜』のファンディスク『ぴあきゃろG.O. TOYBOX 〜サマーフェア〜』が2006年9月15日に発売された。

収録されている内容は以下の通り。

  • Piaキャロヒストリー
    • 『Pia♥キャロットへようこそ!!』『Pia♥キャロットへようこそ!!2』のキャラクターや舞台の紹介を収録。メインヒロインの名前が平仮名3文字になっている経緯などのこぼれ話も収録されている。
  • ミニアドベンチャー
    • 留実、あやの、小春シナリオの後日談。なおPS2版にも収録されている。
    • 留美のコスプレコンテスト - 留美編。しかしあやのを育成するシミュレーション要素があるなど、留美よりあやのが全面的に出ている。またPiaキャロヒストリーに登場した水着エプロンも登場。
    • Sweet are the uses of adversity - あやの編
    • 小春のフォーチュンクッキー - 小春編
  • つばめのクイズゲーム
    • シリーズに関するクイズ。
スタッフ
基本的なスタッフはG.O.本編と共通。以下では本作独自の部分について述べる。

ぴあ雀

[編集]

2007年2月23日に『Pia♥キャロットへようこそ!!G.O. 〜グランド・オープン〜』の関連作品である麻雀ゲーム『ぴあ雀』が発売された。

登場キャラクターは、G.O.に登場していた8人のほか、新キャラクターとして、留美の従妹の“木ノ下れおな”が追加されている。

麻雀の対決方法は1VS1。よくある脱衣麻雀にあるイカサマアイテムや必殺技のシステムはない。勝利して見られる脱衣・Hシーンは全て動画で構成されている。

ストーリーモードでは、寮MAPを選択、各キャラと対決して勝利を重ねて、最終的には木ノ下れおなと対決して勝利することが目的となる。

ストーリーモードクリア後、フリーモード(フリー対戦)によって勝利することで壁紙のおまけが見られる。

スタッフ

ぴあきゃろG.O. TOYBOX2 〜スプリングフェア〜

[編集]

『Pia♥キャロットへようこそ!!G.O. 〜グランド・オープン〜』のファンディスク第2弾である。2007年4月27日に発売された。

収録されている内容は以下の通り。

  • Piaキャロヒストリー
    • 『Piaキャロットへようこそ!!3』『Pia♥キャロットへようこそ!!G.O. 〜グランド・オープン〜』のキャラクターや舞台の紹介を収録。
  • ミニアドベンチャー
    • 山名楓はお年頃 - 本編より10年ほど後、山名トキ子の娘・楓がPiaキャロットでバイトをするようになってからの話。
    • 香苗とさなの休日 - 香苗&さなシナリオから1年後。
    • Love is friendship set on fire - 本編より前の時期で、文華とみさきが初めて会った頃の話。
    • 留美のエンゲージリング - 留美シナリオより1年後。なお本シナリオは後述する『Piaスロットへようこそ!!G.O.』で出現する隠し要素。
  • 澄光の占い部屋
  • Piaスロットへようこそ!!G.O.

また、本作と『ぴあきゃろG.O. TOYBOX 〜サマーフェア〜』の購入で『Pia♥キャロットへようこそ!!』のVista対応版がプレゼントされるキャンペーンも行われた。

スタッフ
基本的なスタッフはG.O.本編と共通。以下では本作独自の部分について述べる。

関連商品

[編集]
漫画
コンプティーク2005年8月号-2006年11月号に『Pia♥キャロットへようこそ!!G.O. 〜グランド・オープン5号店〜』のタイトルで連載、シナリオD、さとPON作画。制服のデザインがあがっていなかったことから連載当初はぱろぱろを使用していた。
小説
Pia♥キャロットへようこそ!!G.O. A-Girl Diary』が電撃G's magazine2005年11月号 - 2006年5月号にかけて連載。ででん作、ひなた睦月イラスト。
留美がオタク趣味で周囲を振り回しつつ、本店マネージャーから5号店店長へと成長していくさまを描く。
小説オリジナルヒロインとして、新人ウェイトレスの「小日向きりり」が登場する。
パチスロ
2011年12月にタイヨーからパチスロ機『Piaキャロットへようこそ!!G.O.』が発売された。

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e G's 7月号 2005, p. 54.
  2. ^ a b c G's 9月号 2007, p. 78.
  3. ^ G's 9月号 2007, pp. 78–79.
  4. ^ G's 9月号 2007, p. 79.
  5. ^ G's 7月号 2005, pp. 54–55.

参考文献

[編集]
  • 電撃G's magazineアスキー・メディアワークス
    • 「プロデューサーが語る新『Pia♥キャロ』の展望とは!?」『G's』2005年7月号、54 - 55頁。 
    • 「稲村竜一氏インタビュー PS2版『G.O.』の仕掛けに迫る!」『G's』2007年9月号、77 - 79頁。 

外部リンク

[編集]