ドトールコーヒー
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
略称 | ドトール |
本社所在地 |
日本 〒150-8412 東京都渋谷区神南1-10-1 北緯35度39分45.8秒 東経139度42分4秒 / 北緯35.662722度 東経139.70111度 |
設立 | 1976年(昭和51年)1月24日 |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 6011001032554 |
事業内容 | コーヒーの焙煎加工・販売、飲食店経営、FC加盟店指導など |
代表者 | 代表取締役社長 星野正則 |
資本金 | 111億41百万円 |
売上高 |
739億円 (2020年2月期) |
従業員数 | 921名(2023年2月28日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | ドトール・日レスホールディングス 100% |
主要子会社 | 株式会社マグナ、株式会社Les Deux |
関係する人物 |
鳥羽博道(創業者) 鳥羽豊(元社長) |
外部リンク |
www |
株式会社ドトールコーヒー(Doutor Coffee Co., Ltd.)は、主にコーヒーを扱う日本の企業である。 コーヒー豆の輸入、焙煎加工並びに卸売販売および、飲食店の経営やフランチャイズ事業を展開している。ドトール・日レスホールディングス(持株会社)の完全子会社。
社是は「1杯のおいしいコーヒーを通じて人々に安らぎと活力を提供する」[1]。
概要
[編集]沿革
[編集]- 1962年(昭和37年)4月 - 東京都港区にて、コーヒーの焙煎会社として設立
- 1972年(昭和47年)7月 - 神奈川県横浜市にカフェ コロラド1号店を出店
- 1976年(昭和51年)1月 - 有限会社から株式会社へ変更
- 1980年(昭和55年)4月 - ドトールコーヒーショップ1号店を原宿駅前(渋谷区神宮前)に出店
- 1987年(昭和62年) - IRP経営学院(フランチャイズオーナー向け)を設立、ドトールコーヒーショップ100店舗
- 1993年(平成5年)8月 - 日本証券業協会に株式を店頭登録
- 1998年(平成10年)7月 - コンビニエンスストアへドトールブランド製品を出荷
- 1999年(平成11年)5月 - 本社を東京都渋谷区に移転
- 2000年(平成12年)11月 - 東京証券取引所市場第1部に株式を上場
- 2003年(平成15年)11月 - 日本たばこ産業との提携により、ジェイティフーズ(現・ジェイティ飲料)がDOUTORブランドのドライ飲料を販売開始する。
- 2004年(平成16年)4月 - ドトールコーヒーショップ1,000店舗達成
- 2007年(平成19年)10月 - 日本レストランシステムと経営統合し、共同持株会社「ドトール・日レスホールディングス(HD)」を設立。ドトールコーヒーは上場廃止。
- 2009年(平成21年)11月25日 - Tポイントの発行・取り扱いを開始。
- 2010年(平成22年)5月 - ユニマットグループのユニマットキャラバンから珈琲店「カフェラミル」・紅茶専門店「ニナス」を、ユニマットクリエイティブからフランス料理店「オーバカナル」を、それぞれ事業譲受。
- 2011年(平成23年) - 星野正則(ドトール・日レスHD社長)が当社会長を兼務[2]。
- 2015年(平成27年)
- 2017年(平成29年)4月14日 - 当社社長・鳥羽豊が退任し、同日、星野正則が社長を兼務[2]。
- 2019年(平成31年)4月19日 - Tポイント取り扱いを終了[4]。
- 2019年(令和元年)6月3日 - dポイントの取り扱いを開始[5]。
- 2020年(令和2年)3月2日 - この日よりクレジットカード決済を開始[6]。
- 2021年(令和3年)5月5日 - 滋賀県で唯一営業していたENEJet守山店(野洲市)が閉店し、滋賀県からドトールコーヒーショップがなくなった。当初5月9日の閉店予定がシステム都合により、5日に繰り上がった。
名称の由来
[編集]「ドトール」(doutor)とは、ポルトガル語で、「医者・博士」を意味する。つまり英語の「doctor」に相当する。創業者の鳥羽がブラジルのコーヒー農園で働いていた時の下宿先がサンパウロの「ドトール・ピント・フェライス通り85番地(Rua Doutor Pinto Ferraz, 85 フア・ドウトール・ピントゥ・フェハス)」であったことに由来する。なお、「ドトール」はコロニア語での発音であり、ポルトガル語の発音では「ドウトール」に近い。2012年現在、商業登記しているドトールの店舗数は正式には日本国内に約90店舗しか存在しない。
店舗展開
[編集]ドトールコーヒーの主な店舗展開は、6つの業態によるフランチャイズチェーンである。
島根県を最後に、一旦は日本の全都道府県への進出を完了したが、2021年に滋賀県の店舗が閉鎖されたことで事実上の撤退となり、再び空白県が発生した。対照的にライバルのスターバックスやタリーズは2023年時点でも全47都道府県に店舗を構えているため、空白県は発生していない。
2015年11月末時点では、当時あった滋賀県の店舗を含めて、1,346店舗を出店しており、日本3大コーヒーチェーン(同社・スターバックス・タリーズの3社)としては日本最大の店舗数を持つ。また台湾などへも進出している。大手コーヒーチェーンの中ではコーヒー販売価格が比較的安価に設定されている。
フランチャイズ店・直営店
[編集]カフェ コロラド
[編集]フルサービスのコーヒー専門店。1972年(昭和47年)に営業を開始。2007年10月時点の店舗数は、フランチャイズが118店、直営が1店である。ドトールコーヒーが最初にフランチャイズ展開を手がけた業態である。「健康的で明るく、老若男女が共に親しめる店」をコンセプトにしている。
ドトールコーヒーショップ
[編集]-
仙台クリスロード店
-
姫路御幸通り店
-
京都新京極三条店
コーヒーやサンドイッチ、ケーキなどを提供するセルフ式のコーヒーショップ。1980年(昭和55年)に営業を開始。同業種の日本における草分け的存在。
キャッチコピーは「がんばる人の、がんばらない時間。」。
略称は、一般的にはドトール、関係者からはDCS(Doutor Coffee Shop)と呼ばれることが多い。
オリーブの木
[編集]スパゲッティを中心に提供するレストラン。1985年(昭和60年)に営業を開始。
エクセルシオール カフェ
[編集]エクセルシオール カフェはエスプレッソをメインとするイタリアンバールを意識し、ドトールコーヒーショップのワンランク上を目指したカフェ。1999年(平成11年)より営業を開始した。第1号店は東京都港区芝浦(シーバンス)。
「本日のコーヒー」Sサイズ280円、カフェラテSサイズ310円とドトールコーヒーショップよりも高価格に設定している。
当初、エクセルシオール カフェのマークが緑を基調とするスターバックスコーヒーのマークと似ているため、訴訟を起こされたこともある。その後青を基調とするマークに変更された。
メニューの「本日のコーヒー」は1週間で7種類の豆をローテーションしている(店舗によっては1種類の豆のみ)。パスタやジェラートなどを販売する店舗も存在する。
2007年10月時点での店舗数は、フランチャイズが35店、直営が136店である。
店内には、コーヒー豆、エスプレッソマシン、コーヒーメーカー、各種コーヒー関連用品も取り揃えている。店舗により取り揃えられている用品は異なる。
インテリアなどもドトールコーヒーよりも高級感を出し、席のゆとりもある。docomo Wi-Fiやフレッツスポットといった公衆無線LANがほとんどの店舗に導入されており、ゆっくりくつろぐといったことが基調となっている。
エクセシオールカフェ
[編集]店舗名は「エクセルシオールカフェ」のフランス語表記(Exceisior Cafe)「エクセシオールカフェ」で呼ばれている。オレンジを基調としたデザインのフランス系デザートカフェで、営業初年の1997年(平成9年)は、1999年のエクセルシオールカフェよりも古い。2016年10月現在、埼玉の1店舗のみとなっている。
カフェエクセルシオール
[編集]caffexcelsior。エクセルシオールカフェとは異なるデザインの店舗。2016年10月現在、東京都中央区の八重洲地下街店の1店舗のみとなっている。
マウカメドウズ コナコーヒーガーデン
[編集]ハワイ産のコナコーヒーとワッフルを中心に提供する飲食店。1996年(平成8年)より営業を開始。2007年10月現在の店舗数は、直営のみ14店である。
店名は、同社がアメリカ合衆国ハワイ州に持っているコーヒー農園の名前に由来する。
ル・カフェ・ドトール
[編集]ドトールの最高級カフェ。「最高のコーヒーを、最高のお店で、しかも気軽に楽しんでいただきたい」というショップコンセプトを元に誕生した、超一等地のドトールの最高級業態。メニューは、エスプレッソベースのコーヒーが中心で、価格は400円ほど。
2007年10月現在の店舗数は、直営のみ3店である。
カフェ レクセル
[編集]『最高の一杯』がショップコンセプト。
梟書茶房
[編集]『選りすぐりの本』と『その本のための珈琲』との出会いを楽しめるコンセプトカフェ。
その他の事業
[編集]ル・ブーケ ドトール
[編集]フラワー(花)の販売。主に生花や観葉植物の販売を手掛ける。また、絵画等も取り扱っている。東京都中央区銀座4丁目交差点に直営店を出店。2006年に銀座三愛フラワーに改称された。
かつて存在した業態
[編集]サロンド テ マドレーヌ
[編集]女性客を主なターゲットに据えたティーサロン。2000年(平成12年)より営業を開始した。2005年時点では晴海店、自由が丘店の2店舗があったが、2006年6月30日に自由が丘店が閉店したことで全店舗が閉店された。
ドトールコーヒーハウス
[編集]形態はドトールコーヒーショップだが、メニューはカフェ コロラドに近い。公式サイトに記述は無かった。2015年6月25日に千葉県行徳駅前店、2018年2月25日に八王子市大和田店[7]、2020年7月30日に最後のドトールコーヒーハウスである立川南口店が閉店した[8]。
その他
[編集]当社が発売した缶コーヒーの商品の一つ「ひのきわみ」は、商品名にUnicodeに存在しない漢字「⿰火亟」を用いている。
事業所
[編集]工場
[編集]子会社
[編集]- 連結子会社
- 株式会社マグナ(100%子会社)
- 株式会社Les Deux(100%子会社)
- 非連結子会社(持分法非適用会社)
- 株式会社ドトールコーヒーハワイ(100%出資)
- 株式会社ジャマイカコーヒー(100%出資)
テレビ番組
[編集]- 日経スペシャル カンブリア宮殿 「日本のコーヒー王が吠える! 安さを超えた価値を売れ」(2007年11月19日、テレビ東京)- 出演:ドトールコーヒー名誉会長 鳥羽博道[9]。
書籍
[編集]関連書籍
[編集]- 『ドトール ニューマーケット創造の原点 150円コーヒーショップの奇跡はこうして生まれた』(著者:鳥羽博道)(1988年9月30日、日本実業出版社)ISBN 9784534013996
- 『想うことが思うようになる努力 ドトールコーヒー成功の原理・原則』(著者:鳥羽博道)(1999年12月20日、プレジデント社)ISBN 978-4833490528
- 『ドトールコーヒー「勝つか死ぬか」の創業記』(著者:鳥羽博道)(2008年9月1日、日本経済新聞出版社 日経ビジネス人文庫)ISBN 978-4-532-19457-4
- 『なぜ気づいたらドトールを選んでしまうのか?』(著者:上阪徹)(2015年9月1日、あさ出版)ISBN 9784860638122
脚注
[編集]- ^ 『ドトールコーヒー「勝つか死ぬか」の創業記』(鳥羽博道著、日経ビジネス文庫、2008年、7p)
- ^ a b “ドトール日レスHD、星野社長がドトールコーヒー社長を兼務”. ダイヤモンド・チェーンストアオンライン (2017年4月19日). 2024年4月14日閲覧。
- ^ “ドトールが47都道府県進出 松江市に店舗オープン”. スポニチ (2015年10月16日). 2015年10月16日閲覧。
- ^ https://www.doutor.co.jp/dcs/pdf/t_close.pdf
- ^ “ドトールコーヒーショップ、エクセルシオール カフェにて6月3日より「dポイント」サービス開始 会員向けサイズアップキャンペーンも実施!”. 株式会社ドトールコーヒー (2019年4月19日). 2020年2月23日閲覧。
- ^ “ドトールグループ店舗がますます便利に 3月2日よりクレジットカード決済サービス導入開始”. 株式会社ドトールコーヒー (2020年2月21日). 2020年2月23日閲覧。
- ^ “ドトールコーヒーハウス ムラウチ八王子店”. ムラウチジョーシン. 2021年7月25日閲覧。
- ^ “《閉店》本日12月30日で閉店する日本で最後のお店『ドトールコーヒーハウス 立川南口店』へ行ってみた”. いいね!立川 (2020年12月30日). 2021年7月25日閲覧。
- ^ 「日本のコーヒー王が吠える! 安さを超えた価値を売れ」 - テレビ東京 2007年11月19日
外部リンク
[編集]- 株式会社ドトールコーヒー
- ドトールコーヒー (@DoutorCoffee_co) - X(旧Twitter)
- ドトールコーヒーショップ (Fun.Doutor.Fan) - Facebook
- ドトールコーヒーショップ 公式 (@doutor_coffee_official) - Instagram
- ドトールコーヒー 公式 - YouTubeチャンネル