栃餅
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(とちもちから転送)
栃餅(とちもち)は、灰汁抜きした栃の実(トチノキの実)をもち米とともに蒸してからつき、餅にしたものである。もち米だけの餅よりも黄土色や茶色がかっており、粘りが少なく独特の苦みや渋みがある[1]。
かつては米がほとんど取れない山村では重要な食糧で[1]、古くは縄文時代から食べられ[1]、現代では全国各地の土産物の1つとしても売られている[2]。砂糖を付ける、餡に絡めるあるいは包む、塩茶漬けにするなどして食べる。
栃の実のアクを抜いて食べるのは世界でも日本だけである[3]。アクを抜くのに半月以上の時間と高度な技術が必要である[3]。アク抜きに用いる灰の質や、アク抜き時の温度管理によって味が左右される[2]。あらかじめ灰汁抜きされた栃の実も販売されている。
関連項目
[編集]- グレーテルのかまど ‐2019年11月18日放送予定分。
- モチモチの木 - 作:斎藤隆介、絵:滝平二郎。作中に登場する。
- 武田信玄 (小説) - 作中で、江馬時盛より武田信玄への献上物として登場。
- 美味しんぼ - 第20巻、第7話「真心の正月」で登場する。
外部リンク
[編集]- 風土に生きる三重の味 松阪地域
- とちもち スイート木の実
- 栃餅に寄せて (PDFファイル)
- (京の隠れ里に住んで)栃餅作り、「名人」から学ぶ (朝日新聞有料記事)
- とちもちができるまで ~鳥取県 三朝町に古くから伝わる”栃の実”のアク抜き技法からお餅づくりまで~ 動画
脚注
[編集]- ^ a b c “きび餅・あわ餅・とち餅 京都府 | うちの郷土料理:農林水産省”. 2022年11月12日閲覧。
- ^ a b 八塚春名『おみやげをつくる資源の越境』観光学術学会、2018年。doi:10.32170/tourismstudies.6.2_179 。2023年1月9日閲覧。
- ^ a b “栃餅 鳥取県 | うちの郷土料理:農林水産省”. 2023年4月2日閲覧。