錦川鉄道
本社所在地の錦町駅 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒740-0724 山口県岩国市錦町広瀬7873番地9号 |
設立 | 1987年(昭和62年)4月1日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 4250001011769 |
事業内容 | 旅客鉄道事業、旅行業他 |
代表者 | 代表取締役社長 廣田幹 |
資本金 |
1億2000万円 (2018年3月31日現在[1]) |
売上高 |
2億7886万4000円 (2018年3月期[1]) |
営業利益 |
△6709万8000円 (2018年3月期[1]) |
純利益 |
△2495万4000円 (2018年3月期[1]) |
純資産 |
4491万4000円 (2018年3月31日現在[1]) |
総資産 |
2億4846万2000円 (2018年3月31日現在[1]) |
従業員数 |
23人 (2018年3月31日現在[1]) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
岩国市 45.8% 山口県 16.7% 広成建設 7.5% 山口銀行 5.0% 中国電力 5.0% (2019年3月31日現在[2]) |
外部リンク | http://nishikigawa.com/ |
錦川鉄道株式会社(にしきがわてつどう)は、山口県岩国市で錦川清流線等を運営している山口県や岩国市などが出資する第三セクター鉄道会社である。
概要
[編集](旧)国鉄特定地方交通線の岩日線を転換した錦川清流線の運営のほか、関連事業として旅行業(屋号は「清流線トラベルサービス」)、岩国市錦町総合支所からの委託で路線バスの運行(岩国市営錦バス。〈旧〉錦町営バスが岩国市との合併により移行したもの)、岩国市錦町でのレンタサイクル事業、岩国城および岩国城ロープウェーの管理受託業務など幅広く展開している。また特筆すべき事業として、国鉄時代に岩日北線として建設されていた錦町 - 日原間のうち、完成していた錦町 - 雙津峡温泉間の路盤を有効活用したゴムタイヤ遊覧車「とことこトレイン」の運行(岩国市錦町総合支所からの委託)があげられる。この未成線活用策に対しては、2004年(平成16年)10月に国土交通省から地域活性化への貢献部門で「日本鉄道賞」を受賞している。なおゴムタイヤ遊覧車としては片道運行距離(約6km )は日本一。また、赤・青・黄・緑・白・桃の6色の蛍光石を使用した光るトンネル壁画(広瀬トンネル、全長1,796m)の連続距離も620mで日本一である。雙津峡温泉から先、六日市(島根県吉賀町)まで路盤が完成しているが今のところ六日市までの延長予定はない。
本業たる鉄道事業では開業から一度も営業黒字を計上していないものの、地元住民および自治体のマイレール意識が高いことに加え、前述のように鉄道運行業務以外での収入が占める割合も高いこと、そして1998年(平成10年)に並行するJRバス中国が撤退したことにより収支も当初より改善し、公的補助を加えると会社全体としての経営には特段の問題点もなかったが、2017年度以降年間1億円の赤字が続いていることから2025年(令和7年)以降、存廃協議が開始されることとなった[3]。
歴史
[編集]年表
[編集]- 1987年(昭和62年)
- 1997年(平成9年)5月 - 錦町(現在は岩国市)でレンタサイクル事業開始。
- 1998年(平成10年)4月 - 錦町営バス(現在の岩国市営錦バス)の運行を受託。
- 2002年(平成14年)7月7日 - 建設が中止された岩日北線の錦町 - 雙津峡温泉間の路盤に、錦町からの委託でゴムタイヤ遊覧車を運行開始。2003年(平成15年)に公募で「とことこトレイン」と命名。
- 2006年(平成18年)10月1日 - JR西日本岩国駅東口の出札業務を受託。
- 2013年(平成25年)4月 - 岩国市の岩国城ロープウェーや岩国城の指定管理業務及び錦帯橋の管理運営業務を開始。それに合わせ、制服を一新[4]。
路線
[編集]車両
[編集]錦川清流線
[編集]- 現行車両
-
NT3001(せせらぎ号)
-
NT3002(ひだまり号)
-
NT3003(こもれび号)
-
NT3004(きらめき号)
-
キハ40 1009
-
NT2000形(NT-2003)
(2004年4月4日) -
NT-2004 らかん号
-
NT-2005 じゃくち号
-
NT-2005 製造当初の塗装
(1995年撮影)
とことこトレイン
[編集]- 初代
- 山口きらら博会場で使われていたトヨタL&F製トーイングトラクター2TG型 LPG改造車の牽引車とトモエ電機工業製造の客車(被牽引車)3両の計4両編成からなるゴムタイヤ遊覧車。2編成を保有していた。2009年(平成21年)9月に後述の2代目車両に置き換えられた。
- 2代目
- 愛知万博会場でグローバル・トラムとして使用された電気自動車。佐野車輌製作所製[9]。万博閉幕後三重県のナガシマスパーランドで使用されていたものを購入。動力車(牽引車)1両と客車2両(被牽引車)からなる3両編成で、2編成を保有する。錦川鉄道では公募で決定したテントウムシをイメージしたデザインとなり、2009年(平成21年)9月19日より初代車両に代わって運行を開始した[10][11][12]。
運賃・料金
[編集]錦川清流線
[編集]大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2019年10月1日改定[13]。
キロ程 | 運賃(円) | キロ程 | 運賃(円) |
---|---|---|---|
初乗り1 - 3 km | 170 | 19 - 21 | 620 |
4 - 6 | 230 | 22 - 24 | 710 |
7 - 9 | 280 | 25 - 27 | 800 |
10 - 12 | 370 | 28 - 30 | 890 |
13 - 15 | 440 | 31 - 33 | 980 |
16 - 18 | 530 |
とことこトレイン
[編集]大人遊覧料金(2023年3月改定)[14]
- 一般・マイカー利用者: 片道700円、往復1,400円(4歳以上〜小学生までは半額)
- 錦川清流線利用者・団体: 片道500円、往復1000円(4歳以上〜小学生までは半額)
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g 鉄道統計年報平成29年度版 - 国土交通省
- ^ 国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』令和元年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会
- ^ “岩国の錦川清流線どうなる? 市、廃線の可能性含め在り方検討開始へ”. 中国新聞デジタル (2023年2月14日). 2023年2月15日閲覧。
- ^ “錦川鉄道、制服を一新”. 中国新聞 (中国新聞社). (2013年4月4日). オリジナルの2013年4月11日時点におけるアーカイブ。 2014年2月1日閲覧。
- ^ 錦川鉄道が「レトロ調車両」導入へ…国鉄型キハ40を購入 - レスポンス 2017年5月1日
- ^ 元JR東日本キハ40形も公開…錦川鉄道で開業30周年記念イベント 7月25日 - レスポンス 2017年6月15日
- ^ 山口)「キハ40形」錦川鉄道に到着 9月以降に運行 - 朝日新聞 2017年5月3日
- ^ 錦川鉄道でキハ40 1009が営業運転を開始 - 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース、2017年9月17日
- ^ 佐野車輌製作所公式サイト内「製品情報」より
- ^ “Newsクリック:やまぐち 錦川鉄道・とことこトレイン/山口”. 毎日新聞山口版 (毎日新聞社). (2009年9月13日)[リンク切れ]
- ^ “錦川鉄道とことこトレイン19日にデビュー”. 読売新聞 (読売新聞社). (2009年9月8日)[リンク切れ]
- ^ “とことこトレイン、新車両お目見え 山口”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2009年9月19日) 2024年1月23日閲覧。
- ^ “消費税率引き上げに伴う令和元年10月1日からの運賃について”. SEIRYU通信. 錦川鉄道. 2019年10月30日閲覧。
- ^ とことこトレイン 時刻表&料金 - 錦川鉄道、2023年9月18日閲覧