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σコンパクト空間

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Σコンパクトから転送)

数学において、位相空間σコンパクト (σ-compact) であるとは、可算個コンパクト部分空間の合併であることをいう[1]

空間がσ局所コンパクト (σ-locally compact) であるとは、σコンパクトかつ局所コンパクトであることをいう[2]

性質と例

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  • σコンパクトかつ局所コンパクトな空間はパラコンパクトである[7]。とくに、多様体がσコンパクトならばパラコンパクトである[8]。逆に、パラコンパクト多様体の連結成分の個数が高々可算個であればσコンパクトである[8]
  • G位相群G が1点で局所コンパクトであれば、G はすべての点で局所コンパクトである。したがって、直前の性質より、G がσコンパクトハウスドルフ位相群でベール空間でもあれば、G は局所コンパクトである。これはハウスドルフ位相群がベール空間でもあればσコンパクト性から局所コンパクト性が従うことを示している。
  • 直前の性質より例えば Rω はσコンパクトでない。なぜならば、仮にσコンパクトとすると、Rω は位相群であってベール空間でもあるから、局所コンパクトでなければならない。
  • すべての半コンパクト空間英語版はσコンパクトである[9]。しかしながら、逆は正しくない[9]。例えば、有理数全体からなる空間に通常の位相を入れると σ コンパクトだが半コンパクトではない。
  • σコンパクト空間の有限個のはσコンパクトである。しかしながら、σコンパクト空間の無限個の積はσコンパクトとは限らない[9]
  • σコンパクト空間 X が第二類(resp. ベール) であることと X が局所コンパクトであるような点の集合が X において空でない(resp. 稠密である)ことは同値である[10]

関連項目

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脚注

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  1. ^ Steen, p. 19; Willard, p. 126.
  2. ^ Steen, p. 21.
  3. ^ Steen, p. 19.
  4. ^ Steen, p. 56.
  5. ^ Steen, pp. 75–76.
  6. ^ Steen, p. 50.
  7. ^ 松島,p. 86.
  8. ^ a b 松島,p. 88.
  9. ^ a b c Willard, p. 126.
  10. ^ Willard, p. 188.

参考文献

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  • Steen, Lynn A. and Seebach, J. Arthur Jr.; Counterexamples in Topology, Holt, Rinehart and Winston (1970). ISBN 0-03-079485-4.
  • Willard, Stephen (2004). General Topology. Dover Publications. ISBN 0-486-43479-6 
  • 松島与三 (2008). 多様体入門. 数学選書5 (37 ed.). 裳華房. ISBN 978-4-7853-1305-0